一度ランキングから消えても再度登場することもある

2011.03.31

ただ、いくらIチューンズ・ストアだからといって、永遠に売れ続けることはありません。従来型の流通と同様にそれに興味を持ってくれたリスナー達がダウンロードしてしまったら、徐々に販売数は低下してゆきます。そして、ランキング圏外に消えてゆくのは従来の流通と同じです。しかし、従来型のバッケージ流通であれば、その商品はそこで。終わりです。売り場面積などの制約から、店頭から引き上げられてしまうからです。しかし、Iチューンズ・ストアのようなネットのダウンロード販売では、事情が異なります。デジタルコンテンツというのは、売り場面積の制約から解放された商品ですから、リストから削除しない限り売り場に存在し続けるのです。そうなると、先はどから何度も言うように、「検索」や「おすすめ」という機能によって、表舞台から消えてしまった商品でもそれを必要としている人の知るところとなり、購入されるのです。たとえば、前述の宮崎駿のCDなどのように、一度ランキングから消えたにもかかわらず再度ランクインしたり、テレビなどで宮崎アニメが放映されたタイミングで再び売れ始めるといった現象も起きるのです。宮崎駿のCDは現に、一度ランキングから消えてから半年後に、再びアルバムチャートの4位まで上昇しました。このようなコンテンツがテールに並ぶことで、薄く広く収益を上げるという方法論もあるのです。以上の例はCDという音楽コンテンツですが、これは動画やその他コンテンツにも言えることで、埋もれていた過去の資産がネット上で提供されることで、再度、収益を運んでくれるという図式が形作られるわけです。そのコンテンツが流行に左右されない普遍的なものであるほど、コンテンツ制作能力に長け、コンテンツ資産を持つ者にとって、新しいビジネスフイールドが広がっていると言えるのです。
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