「お受験」は見直されるべき

2011.05.16

取材の最後に「いい仕事ありませんか?」と彼女たちから相談を持ちかけられるたびに、私も悩んだ。高い能力を持ち、高度な教育を受け、恵まれた環境にある女性たちの意欲とエネルギーが、お受験という世界だけで消費されてしまうのはいかにも残念である。そのためにも親子が一体になって突っ走らねば合格しないような「お受験」は見直されるべきだろうし、また彼女たちが自分を生かせる場をもっと社会は用意すべきである。そこには子育ての社会的支援や、受験の見直しや、母親だけが育児と教育にかかわっていくゆがみを是正するといったすべてがふくまれる。「もし、あなたに三人目の子どもがいたら、お受験させる?」と取材した母親の一人から訊かれた。さて、どうするか。まずコネ、カネ、体力の「お受験基本三原則」のうち体力以外を私は持っていない。それをカバーするべく、親子一体になって「努力」と「がんばり」で突っ走れるかというと、たぶんそれもムリだろう。仕事をやめてまで子どものお受験にかける意欲が私には決定的に欠けてしまっている。そう考えながらも、心の片隅から「でもやっぱりやらせたほうがいいかな」とささやく声がする。まず、一度はどこかで受験させなくてはならないのがいまの日本の教育制度であるならば、まだ自分が若いうちにすませられる小学校受験で受験が終わってしまえば、私自身がのちのちラクだろうなという姑息な計算が働く。
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