恋愛結婚が増えた現代ではその存在を意識することは少なくなりましたが、お見合い結婚が主流だった40年程前までは、仲人が重要な役割を果たしていました。仲人とは本来、両家の事情やふたりのことをよく知る人物が、ふたりの仲を取り持つために、縁談からお見合い、結納。挙式、披露宴まですべて立会い、なにかと相談に乗り、結婚後もふたりの面倒をみてくれる人のこと。昔は年ごろの娘や息子を持つ親が、社会的地位の高い人物、恩師、親戚の中で、冠婚葬祭の事情に詳しい年長者や円満な家庭生活を送るご夫婦などに相談し、仲人をお願いしていました。最近では、お見合い結婚や正式な結納を行うカップルが少なくなったため、仲人の立場と役割も変わりつつあります。現代では仲人はおもに3つにわかれます。従来のような意味での仲人を、本仲人、お見合いの相手選びや結納の立ち会いをする人を下仲人、そして現代にもっとも多いのが、挙式と披露宴当日の媒酌のみをお願いする場合で、これを頼まれ仲人といいます。この場合、会社の上司や恩師など、社会的信用度の高い人に依頼することが多いようです。また、媒酌人とは、挙式と披露宴に立ち会い、ふたりの結婚がとどこおりなく成立したことを列席者に報告する人のこと。神前式や仏前式では挙式のうえで欠くことのできない存在です。一般的には、お見合いや結納ですでに仲人を立てているなら、その人に媒酌人もお願いします。仲人を立てない場合は、頼まれ仲人が務めます。つまり、仲人と媒酌人は同一人物であり、挙式・披露宴当日は仲人のことを媒酌人と呼ぶのです。現代では堅苦しい結婚のしきたりを嫌って、結納から仲人を立てるケースが減っていますが、仲人は形式だけの存在ではありません。披露宴が終わったあとも、なにか心配ごとやトラブルが起きたときに親身に相談にのっていただける人生の先輩でもあるわけですから、社会的な地位や肩書きのみにとらわれることなく、もう少し気軽にとらえ、人間的に尊敬でき、信頼できる人にお願いしてみてもよいのではないでしようか。