「それにしても、人はなぜ痛みをこらえ、これほどの思いをしてまで、若さを求めるのか」そのままで十分魅力的な女性の顔にメスを入れ、顔の皮を剥がし、顔面神経に気を遣い、手術後の出血が気になって気になって疲れ果てると、僕はしばしば自問したものである。ある女性患者さんが答えてくれた。「女がね、先生、プチ整形を決意をするのは、男を引き留めようとしているときか、必死に追いかけているときなのよ」さらりと言われ、ずしりときたことがある。しかし最近はそんな思い詰めた様子とも見えない、あっけらかんとした患者さんも増えてきた。一部の心無い医師の宣伝に惑わされてか、化粧感覚で手術を受けに来る患者さんには、こちらが戸惑ってしまう。
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最近では男のシワ伸ばしも珍しくなくなってきた。ことにアメリカでは、転職に有利というのが錦の御旗のようである。日本ではまだ爺むさい人たちのほうが、政界でも実業界でも幅を利かしているようだが。しかし、形の美にこだわるのはいけないことだろうか。