決算期の直前に引き渡す物件は施工が悪い

2011.08.25

デベロッパーは決算時点の売上げを伸ばすために、竣工を急ぎ、引き渡しを早めるので、決算期目前の物件は要注意。だからチェックポイントとして決算期が大切ということを既に述べました。この辺をもう少し詳しく見ていきましょう。デベロッパーの売上げ計上は契約ベースではなく、引き渡しペースで行なうところがほとんどです。したがって、完売していても引き渡しまでは、入居終了までは売上げが上がっていないことになります。一方ゼネコンは、雨などの天候変化も計算に入れて工期を設定していますが、きちんと工期内に納まることは少ないのが実態です。仮に工期内に竣工しても補修などに日数がかかりますから、入居は後ろにズレ込むのが普通なのです。というのが現実なのですが、決算期を間近に控えてもこの調子だと売上げが計上できません。そこで決算に間に合うよう数か月前から突貫体制に入ります。大量の職人を投人して、休日返上はもちろん夜間も工事を行ないます。作業が荒っぽくなり、仕上げも雑になるのは当然のなりゆき。どうにか工事が完了して検査済証は取得するものの残工事が山積という次第です。そうやって突貫体制を敷いても目一杯ぎりぎりになることもあり、入居予定日を決算の当日にするのがやっとというケースも生まれるわけです。だから入居予定月がデベロッパーの決算月と同じという物件にはいささか注意をする必要があります。こんな物件は避けるのが無難ということになるのです。突貫工事を行なった物件は次のような部分をチェックすれば見抜けます。室内では、「・クロスやジュウタンの貼り方が雑でつなぎ目が目立つ・塗装が雑・建具のたてつけが悪い」。共有部分では、「・廊下に凸凹があり平坦になっていない・水勾配のとり方が一定に保たれていない・タイル張りの場合は目地の深さにバラツキがあり、また白華(はっか:白粉状のもの)が発生。貼り方が不揃いで光が乱反射する・吹きつけ塗装が雑である」。マンションの工事は共用部分の仕上げと植栽、外部工事が一番最後になります。したがって、急いで仕上げたかどうかは共用部分や外回りを見るのが最もわかりやすく、とくにバルコニーと開放廊下の手摺り部分の塗装や、同じく床や天井の仕上げに欠点がよく現れます。現場を見にいって、休日に作業していたり、夜の7〜8時を過ぎても作業している物件は突貫工事のしるしです。