この10年間に損保業界に起こった主な出来事を見てみると損保業界が経験した変化がいかに大きかったかがよくわかります。さて、私の疑問です。すなわち、変化に翻弄されている間に業界が良くない方向に進んでしまったのではないかという疑いについてです。どの業界でも同じですが、合併・統合は新たなリストラを発生させます。外資系との競争で台所事情が苦しくなることに加えてのリストラですから、いわば損保業界は二重の意味でリストラを余儀なくされたことになります。その影響は小さいものではありませんでした。複数の損保マンが私の取材に対して答えてくれた証言です。「合併が起こると、どうしても吸収された側の出身者で辞めていく人が出てきますね。肩身が狭くて人事面でも冷遇されますから。アイデンティティーも否定されるので、会社に居づらくなるのでしょう」当時は成果主義の導入が盛んに行われていて、損保業界もその例外ではありませんでした。リストラの中では「ゆがんだ例」も見受けられたようです。
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